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有給休暇 その1

「今度うちの会社ば退職することになった社員がおるとですけど、退職前に残っとお有給休暇ば全部使うって言ってきたとですけど、どげんかならんもんですかね。うちは余剰人員ば確保できるごと社員数が充実しとらんもんやけん困るとですよ。それに、今までは残り全部とか言ってくるもんがおらんかったですから、今回のケースは会社としてよーない前例になるようで・・・どけんしたもんでしょうか。やっぱやらないかんですかねぇ」
ここは創業10年ほどの会社で雇用形態も正社員・パートタイマー・アルバイト・嘱託社員・契約社員と複雑なものになっている。そのため、雇用形態ごとのトラブルが比較的多く発生している会社でもある。
「有給休暇を社員さんから請求されて与えなかったら労働基準法違反になってしまいますよ。しかし、会社が特に忙しいときとかに有給休暇を請求された場合には、その時期を変更するようにしてもらうことは可能です。でも今回のように退職前の有給休暇に対しては後にずらすことができんでしょうが、ですから拒否することはできませんね」
有給休暇の考え方について経営者は勘違いしていることが多い。給与有りの休暇であるためなるべく請求されたくない気持ちも理解できるが、正しい知識として理解しておく必要はある。最近の労働者の傾向として、情報社会になり経営者以上に情報を収集していると考えておいた方がよいであろう。そのため、労使間でトラブルが発生すればちゅうちょせずに労働基準監督署へ駆け込むケースが目立つ。もはや『知らない』あるいは『知らなかった』では片付けられない時代に突入したといえよう。
「やっぱりそうですかぁ・・・しかたなかですね。先生あれでしょ、ん~正社員やから有給休暇ばやらないかんとでしょ。なるべくパートとかにしとかないかんですな」
「えっ?社長違いますよ。パートやろうがアルバイトやろうが有給休暇は与えんといかんとですよ。ご存じなかったですか?」

つづく
労働基準監督署に聞きにくいことや、みなさまの労務関係のさまざまなお悩みや相談に丁寧にご回答致します。電話で話しにくい内容でもメールだと大丈夫。24時間いつでもOK。

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