今年2人を定年(60歳)後に嘱託社員とすることを予定しています。しかし、年金をカットされないようにして欲しいとの要望が出てきました。嘱託社員の賃金をどのようにすれば良いのでしょうか?
60歳以上の賃金設計は事業所、労働者の双方ともに非常に重要です。
60歳定年が平成18年4月から段階的に65歳まで引き上げられます。これは使用者の義務となりますので避けて通ることはできません。
賃金設計のポイントは、60歳以降の賃金と在職老齢年金の調整、高年齢雇用継続基本給付金の受給、社会保険料の合法的な削減、定年延長に関連した助成金の活用にあります。
労働者側はご質問のとおり60歳以降は老齢厚生年金及び高年齢雇用継続基本給付金並びに賃金の総手取り額で判断してきます。賃金の額が上がれば上がるほど控除及び調整される額が増えることになります。しかも、厚生年金保険の保険料率が平成29年9月まで毎年上がるため、事業所の負担となる経費も相当なものになっていきます。
やはり在職老齢年金による支給調整を理解しておく必要があります。60歳台前半の在職老齢年金で調整(年金カット)がないのは次のパンターンです。
1ヶ月当たりの年金額が3万円の場合→給与額(標準報酬月額)が24万円まで
1ヶ月当たりの年金額が6万円の場合→給与額(標準報酬月額)が21万円まで
1ヶ月当たりの年金額が9万円の場合→給与額(標準報酬月額)が18万円まで
1ヶ月当たりの年金額が12万円の場合→給与額(標準報酬月額)が15万円まで
1ヶ月当たりの年金額が15万円の場合→給与額(標準報酬月額)が12万円まで
1ヶ月当たりの年金額が18万円の場合→給与額(標準報酬月額)が9.8万円まで
これ以外は年金の調整がありますので、これを踏まえて賃金設計を行ってください。


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